あらすじ(?):前回、『デウス・エクス・マキナ』に導かれ、マトリック●の内部での、玄澄との対決に挑んだKoga。しかし、玄澄の策にはまり、惨敗を喫する。根性だけで立ち向かおうとするも、力は残されているのか?
玄澄:「Kogaよ。なぜまだ予想しようとするのだ。」
…そこに競馬があるから。何度負けようと、俺は退くわけにはいかない。
玄澄:「負けども負けども立ち上がる。全く、特異な存在だよ、君は。マト●ックスの世界のアノマリー(anomaly)とも呼ぶのかな。不愉快なヤツだ!これを見てもお前は立ち向かって来れるか?」
周りの玄澄たちが…変化していく!これは…シンボリクリスエス!何だと?
玄澄:「お前の最も苦手とする馬・シンボリクリスエス。お前に完全敗北を告げるものは、GI6戦の予想でパーフェクトに貴様の予想を裏切ってきた、これしかないわけだ。1000頭…いや、それを遥かに上回るシンボリクリスエスの軍勢。全ての競走馬は全てシンボリクリスエスに集約される。これぞ、究極の俺の力!そこに変異・アノマリーは存在しない!」
よくわからんけど…そんなバカな話があるか!俺は約束したんだ。勝つ!絶対、勝つと!
玄澄:「お前はもう俺の幻術に墜ちている。さあ…目の前に広がる絶望に身を焼かれるが良い!」
――――俺の予想は…本命がネオユニヴァース。むしろ、俺が在るべき存在。救世主『ネオ』。しかし…レースは…1着3枠5番シンボリクリスエス圧勝…圧勝!2着は3枠5番シンボリクリスエス。3着も3枠5番シンボリクリスエス…何だ?どうしてシンボリクリスエスしかゴールしてない?いや、ゴール板の前を駆け抜けた馬たちはとっくに18頭を過ぎている!救世主・ネオユニヴァースはどこに行ったんだ?…128着・3枠5番シンボリクリスエス。129着・3枠5番シンボリクリスエス…これは…これは、全てデジャブーだ!2002年ダービーの、2002年天皇賞(秋)の、2002年有馬記念の、2003年天皇賞(秋)の悪夢が…永遠に、永遠にリロードされていく!
玄澄:「数千万頭のシンボリクリスエス地獄。勝負あったな。…ん?」
…2003着。3枠6番…うりゃあ!はぁはぁ…やったぞ。数千万とは程遠いな。シンボリクリスエスは2002頭で打ち止めになったようだ。
玄澄:「…ほう。救世主は見つかったのかい?」
俺が…俺が救世主になる!今回、ジャパンカップ、絶対当ててやる!
馬番 | 馬名 | 馬齢 | 騎手 | 予想 |
---|---|---|---|---|
1 | (外)タップダンスシチー | 牡6 | 佐藤哲三 | |
2 | [外]デノン | 牡5 | C.ナカタニ | |
3 | サクラプレジデント | 牡3 | 武豊 | |
4 | [外]フィールズオブオマー | せん6 | S.キング | △ |
5 | (外)シンボリクリスエス | 牡4 | O.ペリエ | ○ |
6 | [外]アナマリー | 牝4 | C.ルメール | |
7 | (父)ツルマルボーイ | 牡5 | 横山典弘 | |
8 | ネオユニヴァース | 牡3 | M.デムーロ | |
9 | [外]アンジュガブリエル | 牡5 | T.ジャルネ | ◎ |
10 | (父)ザッツザプレンティ | 牡3 | 安藤勝己 | ▲ |
11 | アクティブバイオ | 牡6 | 武幸四郎 | |
12 | ダービーレグノ | 牡5 | 幸英明 | |
13 | [外]ジョハー | 牡4 | A.ソリス | × |
14 | [外]イズリントン | 牝4 | K.ファロン | |
15 | [外]スルーヴァレイ | 牡6 | J.シャヴェス | |
16 | [外]サラファン | せん6 | V.エスピノーザ | |
17 | [外]タイガーテイル | 牝4 | T.ジレ | |
18 | サンライズペガサス | 牡5 | 柴田善臣 |
力関係が全くつかめないため、非常に予想が難しいレースです。ここで来る日本馬はほとんどがGI勝ちのある「実績馬」。そこそこの成績の日本馬がここでいきなり穴をあけるケースはまず考えられないと思います。今年は日本の馬にGIの勝ち馬が少ないので、外国馬メインで狙います。◎:アンジュガブリエル。昨年の香港ヴァーズ優勝、サンクルー大賞典の連覇を始めとして、2,400mへの適正は最高。東京での馬場入りでも適正を発揮していており、好勝負は必至と言えるでしょう。マイナス材料は重馬場への適正が?なことのみ。○:シンボリクリスエス。今回の日本馬では名馬としての競走能力を持ち、かつ完成された唯一の馬。鞍上を考えてもペースに左右されることも無いでしょうし、普通に強い競馬ができると思います。▲:ザッツザプレンティ。ジャパンカップは雨で重馬場確実。そのような馬場に強いこの馬は展開に恵まれれば一発があるかもしれません。菊花賞で安藤勝JKが「勝ちパターン」を見出したのも心強いです。粘りでどこまで行けるか?△:フィールズオブオマー。母国での競馬では割と重馬場を経験しています。それでいてかなりの好成績。2枠4番もかなり良い感じ。東京競馬場の形にさえ戸惑わなければ…一発あってもおかしくないです。×:ジョハー。中間にアクシデントはありましたが、それをも克服してくれそうな気がします。米国馬は外国の中ではジャパンカップ過去最多勝。穴で抑えます。
馬連の狙い目は、次の6点で。
4-9 | 25000pts |
5-9 | 50000pts |
9-10 | 40000pts |
9-13 | 15000pts |
4-5 | 10000pts |
5-10 | 25000pts |
ふぅ…予想を終えたぞ。これこそが、玄澄、お前を倒す…原動力…ぐふっ!
玄澄:「予想に力を使い果たして倒れたか。これだ。この光景を私は予言していた。はははは!予想の結末を知らずに力尽きた。Kogaもついに終わった。今度こそ終わった。…雨よ降れ!もっと降れ!我々を祝福せよ!
ふん。せっかくだから、一応、私がしようと思っていた予想を手土産に置いていこう。我が同士のシンボリクリスエスの単勝。貴様がなり切れなかった『救世主』ネオユニヴァースの単勝。そして、『特異な存在』・アナマリーの複勝。以上3点。もっとも、Kogaはこの予想を聞くことなく…まだ立ち上がるか…。」
…。…。
玄澄:「もうボロボロで声も出ないようだな。倒れないというならば、この俺が貴様のプログラムを書き換えてやる!それによって貴様は私と同化するのだ。このマトリッ●スの中の全ての住民、競走馬と共に…私と同化して幸せになろう!」
…そんな偽りを受け入れる気は…無い。
第23回ジャパンカップ。今年は日本、外国ともに強豪が集まりました!他のレースならどの馬もが上位争い必至のメンバー。昨年に引き続き、そしてJCダートに引き続き、日本馬は外国の強豪に屈する形になるのでしょうか?それともシンボリクリスエスを代表とした日本馬の逆襲はなるのでしょうか。力関係は全く分からない。それも、果てしない漆黒の広がるブラックボックス。その中身は11月30日、午後15時25分から約2分25秒後に明らかになります!外国馬中心に推している自分が言うのもなんですが、がんばれニッポン!
着順 | 馬番 | 馬名 | Kogaマーク予想 |
---|---|---|---|
1 | 1 | タップダンスシチー | |
2 | 10 | ザッツザプレンティ | ▲ |
3 | 5 | シンボリクリスエス | ○ |
正解:馬連 1-10 70.2倍 | |||
---|---|---|---|
4-9 | 25000pts→0pts | ||
5-9 | 50000pts→0pts | ||
9-10 | 40000pts→0pts | ||
9-13 | 15000pts→0pts | ||
4-5 | 10000pts→0pts | ||
5-10 | 25000pts→0pts | ||
残り:-263,200pts |
ダート戦の不良に引き続き、芝のジャパンカップも重馬場となりました。今回は外国馬が出揃い、その動向が注目されましたが、蓋を開けてみれば…寒気がするほど凄まじい結果となりました。
まずはタップダンスシチーが最内からジワっと抜けてハナと切り、ザッツザプレンティとアクティブバイオがそれに続き、アンジュガブリエルを始めとした馬たちがその後ろ、そのあとにはシンボリクリスエス、ネオユニヴァースあたりは中団よりやや後方といった位置取りでしょうか。しかし、そんな位置取りになったときにすでに勝負は決していたのかもしれません。
向こう正面ではタップダンスシチーは後続を7、8馬身引き離し、全く衰えることなく3コーナーから4コーナーへ。どこかで見た風景。そう、昨年の有馬記念です。あの時は、最後にシンボリクリスエスが捕らえましたが、本格化した今、そして前に有利な不良馬場。2番手のザッツザプレンティを始めとして、全くタップダンスシチーに追いつくこともできません。差はますます開くばかり。
泥が舞い上がり、修羅と化した直線でもがく17頭をあざ笑うかのようにはるか前を行くタップダンスシチー。まさに狂乱の舞。先頭でゴールしたとき、2番手との差は9馬身ありました。他の馬とそこまでの実力差は無かったはず。こんなの展開の利だけで片付けられるものではありません。驚愕の結果。血の気が引くほどの圧勝劇でした。
タップダンスシチーを知らない外国人ジョッキーたちにはあまりに酷な展開であったことでしょう。シンボリクリスエスをマークしていたため、共倒れ。いや、今回は日本馬も外国馬も関係ない、タップダンスシチー1頭が他17頭を全て潰した、ワンサイドゲームでした。
他の馬も来ていることは来ているのです。2着は早めで粘った菊花賞馬ザッツザプレンティ(9馬身離されてはいますが)。3着は天皇賞連覇馬シンボリクリスエス。4着は皐月・ダービー馬ネオユニヴァース。外国馬で最先着の6着タイガーテイルは日本への適正かな…と思います。この異常なレースでこれだけの結果を残したのは賞賛できます。アンジュガブリエルは7着。そして、これ以外で推した外国馬は…16着に大差シンガリ。思えばシンボリクリスエスは7回目のGI出走にしてまたもや僕の期待を裏切ってくれました(笑)…今回はある程度は予測できたこととはいえ。有馬でも狙う予定でしたが、今になって切ろうかなと…余計なことを考え始め…。
玄澄:「はははは!さすがは負け組!リバースゴッドにふさわしい予想だったな。外国馬にうつつを抜かして肝心の日本馬の本当の実力も見抜けないとは!」
そっちも外しているだろ?
玄澄:「私はこのマ●リックスの世界の中ならあらゆる過去を書き換えることが可能。私の前には何も意味を持たない。しかし、始まりがあるものにはすべて終わりがある。ん?私は今、何を言った?」
…。
玄澄:「そうだそうだ、お前は7度目にしてまたもシンボリクリスエスに裏切られたな。やはりお前は競馬予想界のダニだよ。実にバカなヤツだ。」
…タップダンスシチーの大逃げ。これは昨年の有馬記念でも見た光景。つまり、「デジャ・ビュ」だ。何者かがこのマトリッ●スに干渉している時に起こる現象…
玄澄:「そういえばそうだな。干渉しているのは何者だ。」
…。
玄澄:「もっとも、このマトリック●で私に敵うものなどいないが…。」
…。
玄澄:「…ん?途端に黙りこんで、どうした?」
…玄澄よ。お前が正しかった。俺は所詮、シンボリクリスエスに翻弄されるだけの存在であったということだ。
玄澄:「そうか。じゃあ、お前も私の分身として生まれ変わらせてやろう。」
バリバリ!ウィーン!ギラギラ!ガシャーン!
玄澄:「…終わったか。わ、わはははは!ついにKogaを私のコントロールに取り込んだ!…あ、あれ?今見えるものは…Kogaが普段考えている予想?さすがは逆神(リバースゴッド)だ!こんな発想で競馬予想なんて当たるわけない!どういう考えだ!ていうか、あまりにひどい思考回路だ!こんなのを我がコントロール下に置いたら俺が腐る!こんなヤツ、早くコントロールから外さな…うわああ!俺の力が…マトリック●が初期化される!――――!」
プツッ。
デウス・エクス・マキナ:「やはりKogaなんて阿呆を信用するのが間違っていたな。しょうがないから、自らマトリッ●スに干渉してやったわ。干渉によってKogaに玄澄排除ワクチンを注入し、玄澄がKogaをコントロール下に置いた瞬間に玄澄を排除、という作戦が成功して良かった。無事マト●ックスVer7を起動させることができそうだ。そういや、Kogaは結局どうなったんだろう?まあいいか。どうせ現実世界どっかでリロードされてるんでしょう。阪神ジュベナイルフィリーズ予想までには登場することでしょう。さて、仕事仕事。早くVer7の起動の準備を始めなくちゃ…。」