あらすじ(?):実体の無いまま現世を彷徨う存在となったKogaは前回、春香との予想対決をかろうじてやり過ごした。しかし、一息つく間も無く空へと吸い込まれていった。行き着く先にあるものは…。
これは…機械で埋め尽くされた都市?何だ?その中心から得体の知れない物体が浮上してきた!
*:「お前がKogaか。」
中から聞こえてくる声は…玄澄(げんちょう)か?
*:「違う。玄澄であって玄澄ではない。私は眼下に広がる機械都市の究極のパワー、『デウス・エクス・マキナ』だ。私が掌握する●トリックスの世界は今や玄澄のものとなってしまった。ということで、お前の力を借りたい。てめえが今実体あろうが無かろうが知ったこっちゃない、ということで何とかしろ。レッツワープ!」
う…うおっ!うあっ?こ…ここは?
玄澄:「お帰り、アンダーソン君。」
誰がアンダーソン君やねん。ていうか、よく見れば…周りを囲んでいるのは…玄澄、玄澄、玄澄…みんなてめえじゃないか!
玄澄:「心配するな。彼らは見物人だ。今から始まる、私と君との一騎打ちの観客だよ。」
…そして、この土砂降りは演出なのか?
玄澄:「そういうことだ。これは、11月29日のジャパンカップダート、11月30日のジャパンカップ共に土砂降りの重馬場…いや、不良馬場になることを示唆したものだ。」
…示唆かどうかはともかく、30日は確かに雨予報だな…それも土砂降りとか。
玄澄:「まあいい。拳で殴りあうか?それとも、11月29日のジャパンカップダート予想で対決するか。貴様に無駄な選択をさせるのは内心不愉快なのだが、これも仕方が無い。」
競馬予想コーナーだしな。やはり予想対決と行こうか。2年ぶりに府中に戻ってきた、ダートの祭典。本格化したアドマイヤドンを始め、各地で圧勝を連発してきたダートの猛者たちの集う狂気の宴。今年春にリニューアルした東京2,100m、最後に待ち受けるのは長い長い坂と直線。新しくなったとはいえ、クロフネの記憶は決して色あせない。ここから第2のクロフネは誕生するのか?外国馬も2頭と少ないものの、決して侮れない存在。勝負の行方は…?
玄澄:「俺の予想はもちろん…」
む。その前に先制予想だ!
馬番 | 馬名 | 馬齢 | 騎手 | 予想 |
---|---|---|---|---|
1 | カネツフルーヴ | 牡6 | 松永幹夫 | |
2 | スマートボーイ | 牡8 | 伊藤直人 | |
3 | (外)ノボトゥルー | 牡7 | 後藤浩輝 | |
4 | リージェントブラフ | 牡7 | 吉田豊 | × |
5 | [外]フリートストリートダンサー | せん5 | J.コート | |
6 | アドマイヤドン | 牡4 | 安藤勝己 | ○ |
7 | (外)スターキングマン | 牡4 | V.エスピノーザ | △ |
8 | サイレントディール | 牡3 | O.ペリエ | ◎ |
9 | ハギノハイグレイド | 牡7 | 福永祐一 | |
10 | [地]ネームヴァリュー | 牝5 | M.デムーロ | |
11 | (外)グラスエイコウオー | 牡5 | 勝浦正樹 | |
12 | [外]オウタヒア | 牡3 | A.ソリス | |
13 | (地)ディーエスサンダー | 牡4 | 江田照男 | |
14 | ユートピア | 牡3 | 武豊 | ▲ |
15 | ビッグウルフ | 牡3 | 蛯名正義 | |
16 | (父)シロキタゴッドラン | 牡4 | 柴田善臣 |
昨年は中山で行われていたので実質、過去2年しかデータがデータが無いんですよね。しかも、2001年は常識外の出来事が起こったわけで。いちおう、内枠有利かなという印象はあります。アドマイヤドンの調教が今ひとつなのが気になります…。◎:サイレントディール。前走の武蔵野Sを快勝、ペリエJKが持ってきそうなこの馬から行ってみます。アドマイヤドンにマークが集中するので、思い通りの競馬はできると思います。当初は逃げ馬だったこの馬も今では器用な馬になりました(ほんまかいな…)。○:アドマイヤドン。調教バタバタとは言っても、やはり現役ではダート最強馬です。これ以上は評価は落とせません。ただし、東京コースは未勝利。何かが間違うと糸の切れたように惨敗する可能性も考えられます。▲:ユートピア。前走の大敗が気になりますが、立ち直ればここでも勝ち負けではないでしょうか?相性の良い東京に変わるのは好材料。△:スターキングマン。何気に東京コースは相性が良いです。短いところを中心に走っているのは気になりますが、外国人騎手V.エスピノーザJKの腕でカバーできるでしょうか。×:リージェントブラフ。長距離にはめっぽう強い…ということで穴で狙ってみたいです。
以上より馬連予想は次の6点でいきます。
4-8 | 10000pts |
6-8 | 30000pts |
7-8 | 10000pts |
8-14 | 20000pts |
6-7 | 10000pts |
6-14 | 15000pts |
玄澄:「この俺を差し置いて先に予想しやがるとは。選択の余地はやらん。結果が出る前にケリをつけてやろう!」
そっちがアドマイヤドンの単勝なのはわかっているんだよ!
玄澄:「じゃあ、こういうのはどうだ?出走馬全てがアドマイヤドンになったとしたら…。俺の確勝だ。」
どうせマト●ックスの中での力だろ?
玄澄:「しかし、マトリック●の中ならば俺はもはや『エグザイル』なのだ。誰も逆らう事はできない。お前だってどうせ外に出られないのだ。私の世界のジャパンカップダートを予想するにしても悪くはあるまい。」
出走馬全てがアドマイヤドンだとしたら1着は確実だが16着にも確実になりうるわけだ。
玄澄:「全て1着同着ならば良いだけの話だ。結局、キミは私には勝てないのだ。選択の余地など無い。ん?それとも、今回だけチャンスをやろうか?このダート戦は現実世界のそれで勝負してやろう。」
…やっと堂々と勝負する気になったか。
玄澄:「しかし、お前が予想を外したら、すぐさま地獄に叩き落してやる。何度も言うが、この世界では私は神だ。そうだな。アドマイヤドンの単勝だけというのもおもしろくないな。アドマイヤドンと…シロキタゴッドランのワイドも狙おう。わははは。まさに!正にこのマ●リックスの世界の首領、そして、神の存在の私にふさわしい狙い目だ!アンダーソン君の苦痛の顔が…今の私にははっきりと見えるよ。わはははは!わはははははははははは!」
…絶対勝つ!勝ってやる!
ダートの猛者の集まりました、第4回ジャパンカップダート。日本のダート界の頂点に立つのはどの馬でしょうか。11月29日、いざ決戦!
着順 | 馬番 | 馬名 | Kogaマーク予想 |
---|---|---|---|
1 | 5 | フリートストリートダンサー | |
2 | 6 | アドマイヤドン | ○ |
3 | 9 | ハギノハイグレイド |
正解:馬連 5-6 44.5倍 | |||
---|---|---|---|
4-8 | 10000pts→0pts | ||
6-8 | 30000pts→0pts | ||
7-8 | 10000pts→0pts | ||
8-14 | 20000pts→0pts | ||
6-7 | 10000pts→0pts | ||
6-14 | 15000pts→0pts | ||
残り:-118,200pts |
最悪の不良馬場で行われました、第4回ジャパンカップダート。カネツフルーヴ、スマートボーイの2頭の先行策で始まり、有力馬は思い思いの位置に。圧倒的1番人気アドマイヤドンが道中ユートピアと接触するシーンもありましたが、波瀾も無く淡々と進んでいくレース。しかし、先行に取り付いていた、外国馬の1頭フリートストリートダンサーが直線でカネツフルーヴを捕らえると、そこから粘り強く他の馬を引き離しにかかります。サイレントディール、ユートピアの3歳馬はここで脱落。やってきたのは、調教バタバタも関係なかった、アドマイヤドン!こちらも後続を3馬身、4馬身と引き離し、フリートストリートダンサーを捕らえ、一旦は先頭に立ちましたが…全く離れないフリートストリートダンサー。まさに、2頭だけの世界。文字通り、マッチレースとなりました。ゴール寸前までアドマイヤドンが優勢でしたが、最後に差し返したフリートストリートダンサー。これが米国馬の根性なのでしょうか?実況にも分からないくらいの僅差。勝利したのは米国馬のフリートストリートダンサーでした。
創設4回目にして初めての、外国馬による制覇。アメリカでの実績は今ひとつの馬でしたが、最悪の不良馬場で予測不能なファクターが今回はこの馬に向いた…と言えるかもしれません。もちろん、展開だけでなく、鞍上のJ.コート騎手の好騎乗も。今回、日本は大将格のアドマイヤドンが屈する形になり、完敗といえます。来年、雪辱を期待しましょう。
最後に、フリートストリートダンサーにとってもこれが快進撃へのきっかけになればおもしろいかな…と思います。米国でのこれからの活躍に期待します。
玄澄:「さあ、Kogaよ。予想を外したな。私の予想は当ったので、私の完全勝利だ。」
なに?いま、てめえ、アドマイヤドンの単勝とアドマイヤドン−シロキタゴッドランのワイドの2点勝負だろ?
玄澄:「いや、私はアドマイヤドン−ハギノハイグレイドとアドマイヤドン−ビーマイナカヤマのワイド2点だが。」
オイ!予想と言ってることが違うぞ!ていうか、ビーマイナカヤマって今回出てないし、そもそも引退したはずだ!
玄澄:「ここを見てみな。確かに私は選択した。」
…1年前の出来事じゃねえか。
玄澄:「ここはマト●ックスの世界。私にとって過ぎたことの時系列を操る事など造作も無い。」
予想を摩り替えるとは卑怯者が!く…くそぉおおおお!う、うわああああ!玄澄おぉおお!!
玄澄:「無駄だ。すでに私はアンダーソン君を超えている。」
だからアンダーソン君じゃないと何度言ったら…。
玄澄:「とどめだ!あの●ブ・サップを鎮めた、みぞおちへの一撃!」
ぐわぁあ!ごほっ!
玄澄:「ふ…ふはははは!ついに、ついにKogaに完全にトドメをさしたぞ!どうだ、この土砂降りの大雨も…私を…我々を…この対決を見届けた分身たちを祝福してくれているようではないか!さあ、雨よ!もっと降れ!わははははは!」
…くっ。まだまだ。
玄澄:「くたばりぞこないが。ならば、望みどおりジャパンカップ・予想で今度こそ完全にケリをつけてやろう。」