2003年12月25日。有馬記念まであと3日。某所で対談が行われていた。
玄澄(げんちょう):「…どういう状況なんだこれは。大体デス●ートで息の根を止めたはずの貴様が目の前に普通にいること自体がおかしいわけで。」
Koga:「俺の執念をなめるんじゃないぜ。積もりに積もった執念は、自分に降りかかるあらゆる負の力をも打ち払う。」
玄澄:「シンボリクリ●エスの力をもか。」
Koga:「…。」
玄澄:「…。(図星だな。)」
Koga:「…さて、今回の企画は有馬記念の予想の対談をして有馬が終わった後にこのページを公開して、笑っていただこうという企画だ。」
玄澄:「まるまる某番組のパクリじゃねえか!まあいい。じゃあ、出走表を出しな。」
Koga:「そんなもの無いよ。」
玄澄:「嘘こけ!俺の持っている時計つきカレンダーは平成15年12月25日(木)午後9時07分を指しているんだぞ!枠順確定は確か25日の午後3時ごろだったはずだ。」
Koga:「ちっ。でもさあ、俺もちょこっとしか知らないんだよ。アイマスクとヘッドホン装着で連れてこられたから、なーんにも分からない。強いて言えば『シンボリクリスエスは大外』らしい。」
玄澄:「あとは全てシークレットというわけか。ていうか、何でそこだけ分かってるんだよ?」
Koga:「えーと、うっかりYahooの…おっと。これは秘密ね。まあ、とにかく情報が無いということ。そこで今回は枠順予想から始めて、結果までを予想しようではないか。下の出走表の空欄を埋めて、それを元に予想するわけだ。」
馬番 | 馬名 | 馬齢 | 騎手 | 予想 |
---|---|---|---|---|
1 | ||||
2 | ||||
3 | ||||
4 | ||||
5 | ||||
6 | ||||
7 | ||||
8 | ||||
9 | ||||
10 | ||||
11 | ||||
12 | (外)シンボリクリスエス | 牡4 | O.ペリエ |
玄澄:「なるほど。なんだ、12頭しか出ないんじゃないか。楽勝だなこれは。ていうか、『大外』といっても11番あたりかもしれないだろ。まあいいか。で、出るのはどんなメンツだ?」
Koga:「このメモに書いてある通りだ。」
玄澄:「どれどれ。…なんだ、10秒で決定だな。はい。おしまい。」
馬番 | 馬名 | 馬齢 | 騎手 | 予想 |
---|---|---|---|---|
1 | (外)シンボリクリスエス | 牡4 | O.ペリエ | |
2 | (外)シンボリクリスエス | 牡4 | O.ペリエ | |
3 | (外)シンボリクリスエス | 牡4 | O.ペリエ | |
4 | (外)シンボリクリスエス | 牡4 | O.ペリエ | |
5 | (父)ファストタテヤマ | 牡4 | 安田康彦 | ◎ |
6 | (外)シンボリクリスエス | 牡4 | O.ペリエ | |
7 | (外)シンボリクリスエス | 牡4 | O.ペリエ | |
8 | (外)シンボリクリスエス | 牡4 | O.ペリエ | |
9 | (外)シンボリクリスエス | 牡4 | O.ペリエ | |
10 | (外)シンボリクリスエス | 牡4 | O.ペリエ | |
11 | (外)シンボリクリスエス | 牡4 | O.ペリエ | |
12 | (外)シンボリクリスエス | 牡4 | O.ペリエ |
玄澄:「つまり、1ヶ月ぶりのレースでハッスルした11頭のシンボリクリスエスがかかって自滅、最後方から…」
Koga:「皆まで言うな。しかも、ファストタテヤマがどういう理由で5番に入ってるんだ。」
玄澄:「そんな貴方にノーリーズン。と、懐かしい馬の名前が出てきたところで冗談はここまでにして真剣に予想しよう。まあ、枠順は参考程度に…。」
玄澄:「俺様の枠順予想と印は次の通り。」
馬番 | 馬名 | 馬齢 | 騎手 | 予想 |
---|---|---|---|---|
1 | アクティブバイオ | 牡6 | 武幸四郎 | |
2 | ダービーレグノ | 牡5 | 蛯名正義 | |
3 | (外)アグネスデジタル | 牡6 | 四位洋文 | |
4 | (市)ゼンノロブロイ | 牡3 | 柴田善臣 | ○ |
5 | (父)ファストタテヤマ | 牡4 | 安田康彦 | ◎ |
6 | (父)ザッツザプレンティ | 牡3 | 安藤勝己 | |
7 | (父)(市)ウインブレイズ | 牡6 | 木幡初広 | |
8 | (外)タップダンスシチー | 牡6 | 佐藤哲三 | ▲ |
9 | (父)ツルマルボーイ | 牡5 | 横山典弘 | |
10 | (父)チャクラ | 牡3 | 後藤浩輝 | |
11 | リンカーン | 牡3 | 武豊 | |
12 | (外)シンボリクリスエス | 牡4 | O.ペリエ | ◎ |
Koga:「…。まずは◎が2つある理由から聞かせてもらおうか。」
玄澄:「そういう貴方にノーリーズン。まあ、天秤にかけてどっちも諦め切れなかったわけだ。片や恋人、片や愛人だからな。」
Koga:「どっちが恋人でどっちが愛人か気になるな…とそんな話をしてるんじゃない!さっさと片方に決めろ!」
玄澄:「まあ、さすがの俺もここでファストタテヤマ本命には推せねえよ。よって、◎はシンボリクリスエスで行こうと思う。あのペリエが二度もタップダンスシチーの逃げ切りを許すと思うか?いや、他の騎手だってみんな思いは同じだ。ということで、タップダンスシチーに打った▲は取り消し。ゼンノロブロイに。そして、ゼンノロブロイの○をファストタテヤマに。」
Koga:「それで決定と?買い目は?」
玄澄:「馬連2-5。」
Koga:「おーい!あの悪夢を思い出させないでくれ!大体ダービーレグノは印つけてないだろう。」
玄澄:「…じゃあ、◎、○、▲の3頭馬連BOXでいいや。あと、シンボリクリスエスの単勝、複勝。ファストタテヤマの単勝、複勝。これくらいかな。おしまい。」
Koga:「それを固いといえばいいのか…大穴といえばいいのか…」
玄澄:「俺の予想なんてどっちだっていいんだよ。俺はお前の予想が知りたいんだ。」
Koga:「どういう意味だよ。」
玄澄:「そりゃあ、参考になる予想だからな。いろんな意味で。とりあえず枠順と予想を見せてみろ。笑ってやるから。」
Koga:「…分かったよ。」
Koga:「そうだ、前もって言っておくけど、コーナー予想の狙い目は変えるかもしれないぞ。」
玄澄:「いや、君の考えが聞けたら私は満足なのだよアンダーソン君。」
Koga:「うわ、某映画の『アイツ』に戻りつつある…。」
馬番 | 馬名 | 馬齢 | 騎手 | 予想 |
---|---|---|---|---|
1 | (外)タップダンスシチー | 牡6 | 佐藤哲三 | ◎ |
2 | リンカーン | 牡3 | 武豊 | |
3 | ダービーレグノ | 牡5 | 蛯名正義 | |
4 | (父)(市)ウインブレイズ | 牡6 | 木幡初広 | |
5 | アクティブバイオ | 牡6 | 武幸四郎 | |
6 | (父)チャクラ | 牡3 | 後藤浩輝 | |
7 | (父)ツルマルボーイ | 牡5 | 横山典弘 | |
8 | (父)ザッツザプレンティ | 牡3 | 安藤勝己 | ○ |
9 | (父)ファストタテヤマ | 牡4 | 安田康彦 | |
10 | (外)アグネスデジタル | 牡6 | 四位洋文 | ▲ |
11 | (市)ゼンノロブロイ | 牡3 | 柴田善臣 | |
12 | (外)シンボリクリスエス | 牡4 | O.ペリエ | 消 |
玄澄:「あーっはっはっはっはっは!私の予想したとおりだ!消しおった!あいつを、しかもわざわざ『消』と文字まで入れて消しおった!」
Koga:「何がおかしいんだ。俺だって悩んださ。朝日杯の終わった12月14日から今日までずっと。雨の日も雪の日も。高熱が出て苦しんだ夜も、また一人で過ごすイブの夜も(爆)。でも…自分に嘘はつけなかった。今日、気づいたんだ。君は、きっと来ない。」
玄澄:「おーい、何涙流してんだよ。」
Koga:「うるさい構うなクスン。ていうか、今回だけは断言しよう!シンボリクリスエスは絶対来ない!いや、他の馬の枠順は予想だけれど、コイツだけは俺の不注意(おっと)によって大外だと分かってしまった。この表現は微妙だけど、『8枠』はまず確実。この枠は過去にテイエムオペラオーが5着に吹っ飛んだことから想像できるように…」
玄澄:「想像できるように、何だよ?」
Koga:「…過去10年、この8枠は連対すら無い『死に目』ということだ。」
玄澄:「1993年12月26日の有馬記念。2着が8枠13番ビワハヤヒデ。」
Koga:「くっ…痛いところを突かれた…と思うか?その程度のデータ漏れなど俺の敵ではない!お前は断言できるのか?シンボリクリスエスがビワハヤヒデよりも強いのか?」
玄澄:「それは分からんが、俺は『東京ばなな』がまた食べたい。ならばお前は2ヶ月前の出来事を忘れたのか?絶対的不利大外枠発走で、レコードタイムで圧勝した、あの強い強い強いシンボリクリスエスを!」
Koga:「…『強い』3つもつけるな。そんなの猿芝居だ。全ては幻だ。素人はだまされるのさ、タップダンスシチーの創り出すまやかしの中で永遠に、いつまでも踊り狂っているがいい。カーカカカ。」
玄澄:「あーあ、Kogaが狂った。」
Koga:「お、俺は何をしていたんだ?」
玄澄:「『お、俺は何をしていたんだ?』じゃねえよ。踊り狂う様はなかなかおもしろかったがな。さて、何の話だったっけ?」
Koga:「確か『東京ばなな』の新タイプが…いや違う。とにかくシンボリクリスエスは来ない。俺はそう選択させてもらう。」
玄澄:「バカな奴だ…最後まで裏切られるとはな。まあ、その話は後だ。お前が選んだ馬の根拠を聞かせてもらおう。」
Koga:「本命はこれしかないでしょう。タップダンスシチー。ジャパンカップの9馬身差。あれは展開の利とかそんな言葉じゃ片付けられない。決定的な差だ。俺は悟った。次元が違う。こうやって予想しているけど、それすらも馬鹿馬鹿しいとおもわせるくらいの壮絶な勝ち方をするよ。もはや競馬じゃないよ。昨年の秋華賞のファインモーションも『規格外』と言われていたけど、それすらも上回る。馬の限界を超えた…何だろう。うまく例えられないけれど、ボブ・サップ?」
玄澄:「それじゃ打たれ弱いじゃねえか!まあ、ボブ・サップは今後に期待だが。とにかく、俺はあの馬は普通に強い逃げ馬、と思ってる。」
Koga:「いや、タップダンスシチーに歯向かった馬は1頭残らず力尽きるのさ。」
玄澄:「じゃあ、同じような競馬をするザッツザプレンティがなんで○印なんだよ!」
Koga:「それは、彼はそれが自分の『フォーム』だからさ。最内から楽々先頭をひた走るタップダンスシチー。他の馬は彼を潰すために自分のフォームを捨てて『ロングスパート』で戦いに挑まなくてはならない。しかし、慣れない足を使っては勝てるはずも無い。それは即ち、自分を捨てることなのさ。」
玄澄:「2001年エリザベス女王杯でトゥザヴィクトリーに乗った武豊JKは先行型のこの馬を中団待機、直線差しきって勝ったが。」
Koga:「ムムッ…」
玄澄:「さらにたたみかけてやろうか。タップダンスシチーは元々内ラチを頼る馬なんだよ。枠順予想でお前は都合よく最内に入れているが、大外シンボリクリスエスの隣という可能性もありうるわけだ。そうなったらお前はおしまいだぜ。」
Koga:「何をっ…アグネスデジタルが勝つからいいもん。」
玄澄:「逃げたな。」
Koga:「いや、そうじゃない。彼にとっては枠順など意味を成さない。どこに入ってもスタートを決め、一人旅…自分の競馬をするだけ。再びタップダンスシチーが我々の前に華麗な舞を見せてくれることであろう。」
玄澄:「微妙に口調変えやがって。もういいや。時間だからさっさと買い目発表!」
Koga:「…馬連ボックスでーす。と思ったけど、タップダンスシチーから馬連総流し!あ、コーナー予想では狙い目変えるのでよろしく。」
玄澄:「総流しとは…やっぱりアレも入れるわけだなクックック。」
Koga:「狙い目は10点だよ。シンボリクリスエスだけは外して、な。大体、これは昨年と同じ目だし。来るわけない!」
玄澄:「言ったな。じゃあ、今から罰ゲーム!ここに炎が燃え滾っているドラム缶がある。飛び込め!レッツダイブ!」
Koga:「わあ!あ〜ぢゃぢゃぢゃっちゃ〜!!!!まだ決着付いてないのにー!」
玄澄:「…このページがWebに上がっている頃には付いてるんだよ。まあ、この罰ゲームが妥当な行いであることを祈るのみだな。確かここは香港のある建物の地下室。さて、これで本当にお別れだな。」
Koga:「あ〜ぢゃぢゃぢゃ〜!!!!てめえ場所知ってたのかよ!で、俺はどうやって日本に帰れば〜いいん、だ〜!」
玄澄:「頑張れ。あばよ。」
Koga:「ぞでだげが〜っ!」