− 前回のあらすじ − 菊花賞を余裕で外したKogaは、残念ながら波田四駆(はたよんく)に斬りまくられ、瀕死の重傷を負った。最新の医療技術で助かったものの、財産のほとんどを治療費としてむしり取られ、Kogaの手元には1万円札1枚のみが残るだけとなった。 |
って、どうして全財産が残り1万になってるんだよ!
???:「それはな、ワイと一緒に1ヶ月1万円生活をだな!」
待て待て!1万円で1ヶ月過ごせだと?やだよ、ひもじいよ。そんなことするくらいならばチワワに噛まれてもア●フルに頼み込んで…ていうか、あなたは誰ですか?
???:「ワイの名前はマサル。自称・1万円で1ヶ月過ごすプロだ!」
どういうプロだ…これは前代未聞のジャンボバカが現れたな。
マサル:「そういう貴様はさらにジャンボバカだがや。噂によると天皇賞(秋)では2年連続で本命馬を13着に沈めていると聞いたのだがな…」
ん?何のことでしょうか。…いや、人が気にしていることを――――!
マサル:「まあ、そんなキミは競馬で外れてばっかりなのでひもじい思いをしているはずや。そこで、マサル流、マル秘節約術をお教えしよう。そうすれば生活費を削減して、競馬に回すタネ銭を増やせるというものや。」
い、いや、そんなために節約術を学びたくはないです…。
マサル:「いやいや、キミには必要なんやで。たとえば風呂に入りたいときにはどうしても大量の水(お湯)が必要になるが、風呂に大量のペットボトルを入れておけばその体積分の水が節約できる。これは基本やな。」
オレは普通に私生活送るんで…。
マサル:「そう言わずに。節約術にもいろいろあるが、ワイの場合はこういうのが得意だ。食費を浮かすために山や海で狩りをすることこそ、男のロマンや!
今回はその成果として、松茸鍋をごちそうしようやないか。自然で取った松茸を焚き火で煮込んだから、かかったのは鍋代と水道代だけ!これぞマサル流節約術!」
い、いや、この「松茸鍋」とか呼んでる食べ物、節約とか何とか言う前に、傘の部分が毒々しいザクロ色で不気味なくらい黄色い斑点がたくさん浮き出ているんですけど!明らかに松茸とちゃうでしょ?
マサル:「じゃあ、今から天皇賞(秋)で1万円をどれだけ増やせるか勝負をしようやないか。アンタが負けたらこの鍋を食べてもらうで。」
…結局、罰ゲームのネタかよ。1万円で対決もいいですが、本線のポイント賭け予想をまずはさせてもらいます。
馬番 | 馬名 | 馬齢 | 騎手 | 予想 |
---|---|---|---|---|
1 | ヴィータローザ | 牡4 | 小牧太 | |
2 | テレグノシス | 牡5 | 勝浦正樹 | ○ |
3 | (外)シェルゲーム | 牡3 | 岡部幸雄 | |
4 | ダンスインザムード | 牝3 | C.ルメール | |
5 | (父)ツルマルボーイ | 牡6 | 蛯名正義 | |
6 | (市)(地)トーセンダンディ | 牡6 | 江田照男 | |
7 | (父)マイソールサウンド | 牡5 | 本田優 | |
8 | (市)アドマイヤグルーヴ | 牝4 | 武豊 | |
9 | サクラプレジデント | 牡4 | 松永幹夫 | |
10 | ローエングリン | 牡5 | 横山典弘 | ◎ |
11 | (市)ナリタセンチュリー | 牡5 | 田島裕和 | ▲ |
12 | (父)シルクフェイマス | 牡5 | 四位洋文 | |
13 | (市)ゼンノロブロイ | 牡4 | O.ペリエ | △ |
14 | (父)(市)ヒシミラクル | 牡5 | 角田晃一 | × |
15 | (父)(市)バランスオブゲーム | 牡5 | 田中勝春 | |
16 | リンカーン | 牡4 | 安藤勝己 | |
17 | ダイワメジャー | 牡3 | 柴田善臣 |
ここまで横並び、混戦ムードのGIは記憶にありません。先週よりもさらに困難なレースですが、よく考えてみると府中2,000mは「外枠不利」なんですよね…。8枠は無視しても良さそうですか?
今回、雨が降るという噂があるので、それを前提に単純に考えてみました。◎:ローエングリン。一般的に重馬場ならば追い込みに不利に働くと言われています。確実に前に行く馬で、復調気配、重馬場も苦にしない、上昇カーブを辿っているこの馬から「今年も」行きます。前に行く馬、他は力不足か重馬場に極端に弱い馬が多そうです。○:テレグノシス。2番手と3番手は単純に東京だからということでトニービン産駒を指名します。最初はナリタセンチュリーを上にしようかと思ってましたが、格と経験、少しなら重馬場でも行けるということでこちらを上位に。距離不安はありますが、内枠である程度の距離アドバンテージはあるので、それを生かして欲しいです。▲:ナリタセンチュリー。こちらは距離適正は問題ありませんが、東京が初コースになる分、そしてGIの舞台経験数も少ないので揉まれたら危ういかもしれません。でも、何といってもトニービン産駒。東京は絶対合ってると思いますけどね…。重馬場は危ないかも…。△:ゼンノロブロイ。4歳牡馬は他の世代と比べて1枚劣るイメージがありますが、その中ではそこそこの力を持ち、かつ東京コース実績も持っている馬。ペリエJKの豪腕ならば強引に持って来てもおかしくありません。×:ヒシミラクル。普通に考えれば1年の休み明け、叩き良化型(+長距離の方が得意)の馬が来るはずはありませんが、格だけは一級品。それだけで抑えます。重馬場ならば走破時計もかかるので、この馬が道悪を苦にしないならば…4度目の奇跡が起こるかもしれません。
以上、今回は自信ありません。案外堅く収まるかもしれませんし…ゼンノロブロイ+リンカーンの組み合わせだって、ツルマルボーイの再びの悲願だって十二分にあり得ます。強いて明らかに来ない馬を挙げるなら大外のダイワメジャーくらいでしょうか。
馬連予想は次の6点でいきます。少なくとも実馬券はBOXで買わないと、どうしようもないですね…。
2-10 | 30000pts |
10-11 | 30000pts |
10-13 | 30000pts |
10-14 | 20000pts |
2-11 | 30000pts |
2-13 | 20000pts |
では、1万円勝負の方は少し狙い目を広げて―――2 テレグノシス、5 ツルマルボーイ、10 ローエングリン、11 ナリタセンチュリー、13 ゼンノロブロイ、15 バランスオブゲーム、以上6頭の3連複BOXで勝負させてもらいます。各500円、20点で計1万円!
マサル:「こっちはこれで行くで。
あれ?1700円足りないぞ。待てよ、1700円…ま、まさか!
マサル:「引っかかったな。追加や。
ち、ちくしょぉおおお!
マサル:「いやあ、ジャンボバカを騙すのは楽しいね。さあ、松茸鍋がお前を待っているで。」
衝撃の走った、3歳大王の引退。残された精鋭たちは横一線のダンゴ状態。どこに転ぶか予測もつかない秋の盾争奪戦。前残りか差し馬天国か、瞬発力勝負か長くいい脚が生きる流れか、そして、若い馬か古馬が貫禄を見せ付けるか。府中の杜2,000m、言い訳の出来ない絶好馬場で行われる天皇賞(秋)は10月31日15時40分、東京競馬場第11レースです!
着順 | 馬番 | 馬名 | Kogaマーク予想 |
---|---|---|---|
1 | 13 | ゼンノロブロイ | △ |
2 | 4 | ダンスインザムード | |
3 | 8 | アドマイヤグルーヴ |
正解:馬連 4-13 82.1倍 | |||
---|---|---|---|
2-10 | 30000pts→0pts | ||
10-11 | 30000pts→0pts | ||
10-13 | 30000pts→0pts | ||
10-14 | 20000pts→0pts | ||
2-11 | 30000pts→0pts | ||
2-13 | 20000pts→0pts | ||
残り:35,000pts |
最初は、予想通りの展開。スッとローエングリンがハナに立ち、昨年とは違ってスローに落として馬群を引っ張ります。混戦といわれていたこの天皇賞。ならば勝負をつける鍵は―――馬場や展開もありますが、もっと大事なことを忘れていたみたいです。
最後の直線。ローエングリンが粘りますが、昨年のようなバカな大逃げにはならず、スローに落としての勝つための逃げ…いや、直線の長い東京、しかもGIで強豪のプレッシャーが後ろからという状況ではそれも難しかったかもしれません。後ろでマークをしていた馬(a)が直線半ばでローエングリンを交わし、前に立ちます。そして後ろからはまた別の馬(b)が。そんな内での勝負を尻目に直線の真ん中から豪快に突き抜けてきたのがそうです、O.ペリエJKの操る1番人気ゼンノロブロイ!今まで勝ちきれない部分がありましたが、そこはやはりO.ペリエ。しっかりと馬を走らせて来ました。重馬場に戸惑いつつも追ってくるツルマルボーイも、そのさらに外を頑張って追い込んでくるナリタセンチュリーも寄せ付けず、内で先頭になっていた馬(a)を交わして最後にはゼンノロブロイが1着でゴールに飛び込みました。
ツルマルボーイは4着、馬(a)と馬(b)の強襲を受けつつも内で粘ったローエングリンは5着。ナリタセンチュリーは6着。
―――春の天皇賞に比べればまだ見所はありましたが…まさか、まさかの馬(a)・ダンスインザムードが2着、馬(b)・アドマイヤグルーヴが3着。アドマイヤグルーヴはあの母親の実績から考えても3着までなら来るかもという予感はありましたが…ダンスインザムードは先々週京都で醜態を晒した上に中1週。個人的には3歳牝馬のレベルは昨年より落ちるかなと思っていただけに…。鞍上はC.ルメール。騎手さえ良ければ走る馬だったのでしょうか。思えば3着の鞍上も武豊。騎手の実力がそのまま結果に出たとしか言いようがありません。混戦ならば騎手買い。これが今回のキーポイントだったのかもしれません。忘れた頃の外国人騎手ワンツー。他を見ても、遅れながらも見所のある脚を使えたのがツルマルボーイ、ナリタセンチュリーくらいでしょうか。無謀だと思われていた挑戦だと思っていましたが、そりゃキングカメハメハが回避・引退を決めてから急遽参戦を決めてくるわけです。勝算も何も無い、回ってくるだけだと思っていたのに…。完敗です。ゼンノロブロイは悲願の重賞、それもGI勝利。4歳牡馬としても初の混合GI勝利となり、これからの活躍にも期待します。
外から行こうとした集団は後方尽で全滅。結局、内を突いた馬が上位に来ました。この通るところの選び方はやっぱり騎手の差、日本と外国の差なのかという気がします。ヒシミラクルは…これは想定できたケース。10馬身離されたブービーに終わりましたが、これは仕方ないですね。次に期待しましょう。
マサル:「獲ったど〜!」
1番人気で340円しかついていない単勝当てたくらいで何が「獲ったど〜!」だ!
マサル:「いや、大違いやでKoga君。あんたは10000円を0円にした。ワイは10000円を340円にしたのだ。ワイの方が手元に金は多いんやで。」
たかが340円でそこまでいばるか。
マサル:「340円をなめとったらあかんで。どれだけ東京のタクシーに1キロまで乗れるんやで。東京のタクシーは初乗り340円なんやで。」
いや、今はそんなタクシーはほとんど走っていないという話だが本当のところは…って、初乗りタクシーの話じゃなくて、340円で獲ったとは認めない!
マサル:「ところが、実はあんさんの先週斬られまくったときの傷がまだ治ってないらしいわ。ここで稼いでおけば治療費が払えたらしいけど、それも無理だった、と。ということで今から壮大な罰ゲームが始まるで。」
え?何?う、うぎゃーっ!傷口が全部再発したーっ!助けてくれ…340円あれば1キロ先の病院までタクシーで俺を運べるはずだ…
マサル:「何を今更。3年以上も競馬予想やっていて旧8大競走の予想連敗記録25に伸ばしたオータムジャンボバカにつける薬などあらへんわ。それじゃ、ワイは先に家に帰ってるで。」
ち…ちく…ぐふっ。
マサル:「いやあ、家に着いた着いた。やっぱりタクシーだとすぐに着きよるなあ。」
タクシーの運転手:「660円になります。」
マサル:「え?これ初乗り340円とちゃうの?しもた。」