はぁはぁ…ぜぇぜぇ…淀までたどり着いたぜ。
玄澄(げんちょう):「よく来たな、この恥さらしが。」
くっ、玄澄!
玄澄(げんちょう):「まあそういきり立つな。今週はネタ抜きで一旦休戦だ。」
そうか、お前もディープインパクトの三冠を…。
玄澄(げんちょう):「それもあるが、春に浅草で出あった『静香(しずか)』って子が京都で舞妓のアルバイトをしていると聞いてちょっとな。」
誰だよ、それ。
玄澄(げんちょう):「あ、そうか、お前には言ってなかったな。安田記念・結果の最後でちょこっとだけ出てる。ということで、菊花賞はディープインパクトからの3連単7→4,12,14→1,2,3,4,5,6,10,11,12,14,15,16(計33点)でよろしこ!じゃ!」
おーい!あーあ、行っちゃった。しかも、「よろしこ」ってネタが古いよ。それはさておき、歴史的瞬間がかかっている、第66回菊花賞の予想に入ります。
馬番 | 馬名 | 馬齢 | 騎手 | 予想 |
---|---|---|---|---|
1 | (父)コンラッド | 牡3 | 小牧太 | |
2 | (父)ヤマトスプリンター | 牡3 | 池添謙一 | |
3 | (父)ミツワスカイハイ | 牡3 | 渡辺薫彦 | |
4 | ローゼンクロイツ | 牡3 | 安藤勝己 | |
5 | (父)アドマイヤフジ | 牡3 | 福永祐一 | ○ |
6 | アドマイヤジャパン | 牡3 | 横山典弘 | |
7 | (市)ディープインパクト | 牡3 | 武豊 | ◎ |
8 | シャドウゲイト | 牡3 | 佐藤哲三 | |
9 | (外)エイシンサリヴァン | 牡3 | 吉田豊 | |
10 | レットバトラー | 牡3 | 幸英明 | |
11 | シックスセンス | 牡3 | 四位洋文 | △ |
12 | ピサノパテック | 牡3 | 岩田康誠 | |
13 | ディーエスハリアー | 牡3 | 石橋脩 | |
14 | (外)フサイチアウステル | 牡3 | 藤田伸二 | ▲ |
15 | (父)マルブツライト | 牡3 | 松岡正海 | × |
16 | (市)マルカジーク | 牡3 | 角田晃一 |
近年、荒れる傾向にある淀の長丁場。しかし、今年に限っては揺ぎ無い大本命がいます。3,000mの距離で己の限界をさらけ出す馬も数多いですが、この馬に限ってはおそらく例外視して良いとダービーであれだけ強い勝ち方をしたのですから、多少の距離不安も能力でカバーできると思います。今回のメンバーで他に長距離巧者がいたとしても、この菊花賞で敗れることはほぼ無いと思います。無敗の三冠馬に向けて、舞台は整いました。◎:ディープインパクト。負けるとしたら展開で致命的な不利を受ける、もしくは武豊自身が大ポカをする以外に考えられません。何より、今回だけはそんな場面を見たくありません…。
○:アドマイヤフジ。2番手はこの馬に託します。過去掲示板を外していないあたり(叩き台の前走も4着)、展開に恵まれそうです。距離さえ持てば内で脚を溜めて伸びて来れるのではないでしょうか。これはオカルトな話ですが、重賞未勝利の馬がなぜか相性が良かったりするんですよね。▲:フサイチアウステル。3番手は夏の上がり馬を推します。長いところで実績を残しているあたりがポイントですね。そういえば、前走惜しくも差しきられ、重賞未勝利。抜け出すと気を抜くらしいですが、相手なりに走るシックスセンスタイプの馬かもしれません。△:シックスセンス。京都に実績が無い、特に2歳時のデイリー杯8着が気がかりで最初は切ろうと思いましたが、3着、4着などもあり、それほど京都に相性が悪いことは無さそうです。勝ちに行くとやばそうですが、2着狙いに徹せば…予想で2着狙いにというのもなんですが、相手があまりに…(苦笑)。×:マルブツライト。今回の大穴です。距離は短いところを使われていますが、隠れた京都巧者。そして、今年長距離戦のダイヤモンドSで大穴をあけた鞍上の松岡JK。もしかすると…。
ローゼンクロイツ、アドマイヤジャパン、ピサノパテックは無印ですが、騎手だけ見ればいずれも長距離に実績があるんですよね…。今回はサンデーサイレンス直仔という理由で推奨馬と差をつけてみました。中でも上がり馬のピサノパテックは怖いかもしれません。見えない印で6番手評価ですか?
そして、シックスセンスもサンデー直仔やったと今頃気づいたところで、馬連予想は次の4点でいきます。
5-7 | 50000pts |
7-11 | 40000pts |
7-14 | 50000pts |
7-15 | 20000pts |
2004年12月19日、阪神新馬戦。4馬身差の圧勝。
2005年1月22日、若駒ステークス。5馬身差の圧勝。
2005年3月6日、弥生賞。クビ差ながら確実な勝利。
2005年4月17日、皐月賞。2馬身半差で三冠第一関門突破。
2005年5月29日、日本ダービー。決定的な5馬身差で、世代の頂点へ。
2005年9月25日、神戸新聞杯。前哨戦でも2馬身半差の快勝。
そして―――
2005年10月23日、菊花賞。
牡馬三冠クラシック最終戦。
シンボリルドルフ以来の歴史的瞬間が訪れるのか?
それとも…
―――個人的には前者を望みます。圧勝でなくてもいい。1馬身でも、ハナ差でも、先頭でゴールしてください―――
着順 | 馬番 | 馬名 | Kogaマーク予想 |
---|---|---|---|
1 | 7 | ディープインパクト | ◎ |
2 | 6 | アドマイヤジャパン | |
3 | 4 | ローゼンクロイツ |
正解:馬連 6-7 12.9倍 | |||
---|---|---|---|
5-7 | 50000pts→0pts | ||
7-11 | 40000pts→0pts | ||
7-14 | 50000pts→0pts | ||
7-15 | 20000pts→0pts | ||
残り:-40,000pts | |||
回収率:147.3% |
2週目の4コーナーを回って、そこに待っていたのは、三冠への最後の壁。直線に入って、ディープインパクトの5馬身以上前で先頭を走っていたのはアドマイヤジャパンと横山典JK。長距離適性を持った馬と長距離適性を持った騎手が後続を突き放す―――
―――最高のスタートを切ったディープインパクトは、1週目の4コーナーを回って、今までに無いくらい折り合いを欠いて、中団…いや、先団近くにまで上がってきてしまいます―――賢い馬で、ゴールを覚えていたため、勘違いしてしまったそうです。しかし、ここではそれが仇になりました―――長距離戦において、非常に悪いパターン。必死に抑える武豊。向こう正面に入ってからは落ち着いたものの、大きなロス。
向こう正面、中団で追走するディープインパクト。逃げるシャドウゲイト、アドマイヤジャパンは遥か前方。ローゼンクロイツも前方。2度目の坂越え。そして下ったところで失速するシャドウゲイト。一気に先頭に踊り出たアドマイヤジャパン。捲くってきたディープインパクトは、まだ後方―――
―――後続との差をグングン広げるアドマイヤジャパン。眼前で見ていた自分もヒヤリとさせられましたが、ここからがディープインパクトの真骨頂。今までと違い、抑えることなく入るムチ。ついに本気を出したその鬼脚は、他とまるで違うスピード。スタンドからは割れるような大歓声。そして、逃げるアドマイヤジャパンをゴール前100mでキッチリ差し切り、2馬身差をつけてゴール。史上6頭目の三冠馬、そして史上2頭目の「無敗の」三冠馬となりました。
4コーナーでもう後続を千切る展開をイメージしていた自分には、その瞬間はダービーで受けたような衝撃は受けませんでした。衝撃の実感が大きくなったのは、後になってから。同世代の最後の抵抗をも打ち崩したディープインパクトの強さは、絶対に他の馬には真似のできない「日本競馬の結晶」。しかも、前半折り合いを欠いておきながら3ハロン33秒3の上がり。おそらくは、ついにその全貌を見せた「ディープインパクトの真の実力」だったのではないでしょうか。武豊騎手、池江調教師、市川厩務員を初めとした関係者の方々、本当におめでとうございます。これからは「1度きり」のプレッシャーからは解放され、古馬への挑戦を続けていくことになります。これからも、他と一線を画する、衝撃の競馬を見せてください!
ディープインパクトを最後まで苦しめた、2着のアドマイヤジャパンと横山典JKもまた、素晴らしいレースを見せてくれました。ディープインパクトの前に屈したものの、大きな見せ場を作り、結果的に3着のローゼンクロイツとは4馬身差。力は証明されました。今後のGIで活躍してくれることと思います。
予想は、またもや惨敗。長距離適性を見抜くのは難しいです。ただ、今回に限っては長距離レースでの騎手の手腕がそのまま着差となって現れたような気がします。長距離での横山典JKは怖かったです。直線で単騎先頭に立ち、(ディープインパクトを除く)後続との差を広げる姿は、あの、昨年春の天皇賞のイングランディーレを思い出させました。思えばゼッケンも騎手も、あの時と同じでした。
来週は天皇賞(秋)。おそらくは荒れるレース。思い切って穴を狙いましょうか…?