…えーと、箱になってしまって動けないKogaです。今週は2歳女王決定戦・阪神ジュベナイルフィリーズ。牡馬優勢の世代、一時期は有力な牝馬がなかなか出てこなかったですが、気がついてみれば、役者は揃いました。破竹の4連勝で、女王最有力・アルーリングボイス、京王杯2歳Ｓで牡馬相手に3着のコイウタ、そして最後に現れたのは希望が絶望か―――フサイチパンドラ。役者は揃いました。関西では今年最後となるＧＩだけに、気合入れていきましょう。

知(とも)：「お久しぶり。2003年安田記念以来の登場になる、素人予想師・知(とも)だよ。相変わらず飛ばしてる？」

ええ、飛ばしてますとも。いくらでも。

知(とも)：「と言いつつ先週当ててるじゃん。まだまだ修行が足りないよ！エキセントリックやストーミーカフェ推せる位ぶっちゃけないと！飛ばすといえば、僕の姉貴もすごいよ！『ミスポンカン娘』の称号を持つ『顔だけいい女』が大借金。競馬で負けて借金3000万も作っちゃったんだよ。最近、僕のマンションに転がり込んできたのさ。」

凪砂(なぎさ)：「ちょっと！その話は秘密だよ、知(とも)！」

あ、凪砂さん。お二人って姉弟だったんですね。ところで『ミスポンカン娘』って、何です？

知(とも)：「僕らの田舎でやってる小さなコンテストですよ。優勝商品のポンカン1年分欲しさに姉貴が優勝したんですよ。」

凪砂(なぎさ)：「アンタはだまっとれ。」

仄果(ほのか)：「ちなみに私も来てますが、今日はどうでもいいです。昨年も参加したレースですし、ウンチク披露しても仕方ないですしね。Kogaさんの○印が来るレースなんでしょ？」

知(とも)：「それは違いますよ仄果さん。僕が来たからにはKogaさんのリバースゴッド・パワーを引き出して、惨敗させてあげます。じゃあ、予想行きましょう！」

凪砂(なぎさ)：「黒を司るものとして、2枠は絶対！しかも今年はおあえつら向きのブラックチーターが2枠！昨年は2着が『Ｄ．ホワイト』だったから、今年は『ブラック』の番！2枠から同枠含め枠連総流し！そして、5 シークレットコード 複勝(計9点)！外れるなんてありえない！」

仄果(ほのか)：「じゃあ私は、いつもどおり1枠から枠連総流し(8点)。Kogaさんと被らないことを祈りつつ。」

知(とも)：「僕もたまには勝ち馬を予想してみましょうか。『ア』から始まる合言葉。『ありがとう』『あいしてる』―――いやいや、9 アサヒライジング、14 アルーリングボイス、18 アイスドールの馬連BOX(3点)。これだけで的中さ。思えば2003年安田記念も『ア』から始まる2頭で万馬券だったんだよね。じゃあ、『箱』と化したKogaさんの予想も聞きたいな。」

『箱』の意地、見せてやりましょう！

枠による有利不利が大きく、例年3枠〜5枠の強さが目立つこのレース。今年もここから…と行きたいところですが、今ひとつ食指がそそられません。デビュー3連勝のコスモミールとかも良さそうですが、前々走が(相手が怪物とはいえ)離されたかな…と。個人的なこだわりとしては、ローテーションは最重要チェック項目。9月以降で3戦以上している馬は沈む公算大です。

最も理想のローテーション(と自分は思っている)を進むこの馬から行ってみます。◎：テイエムプリキュア。前走・かえで賞は幼さを残す走りながら快勝。そして、1ヶ月ちょっとの丁度いい間隔で叩き３戦目の大舞台に登場します。そして、新馬戦含め、負かした相手が出世しているんですよね。大物食いの素質もあると思います。○：フサイチパンドラ。新馬戦の勝ちっぷりが良く、1戦1勝ながら世間的にも推されていますが、勝った新馬戦は1,800m。この距離を走った馬自体少なく、実際強いと思います。2年前のヤマニンシュクルも16番枠からの戴冠。この馬も1,800m経験がありました。▲：コイウタ。後ろから行く馬で若干の不安はありますが、前走の重賞は牡馬相手に好走。ここは期待してみたいです。△：アサヒライジング。ローテーションこだわりに反しますが、マイル、1,400mを連勝しているこの馬を4番手で推します。中山の1,600mを勝っている点はプラス。前の残る阪神開幕週ならば粘る場面があるかもしれません。×：シークレットコード。フサイチパンドラと同じ1戦1勝ながら、こちらは人気薄。枠は絶好で、一発あってもおかしくないと思います。最後に抑えます。

使い詰めのアルーリングボイスは自信の切り。いくらなんでも連戦しすぎです。外の馬にマークされて出し抜けを食らうか、自身が力尽きるかのどちらかです。馬連は次の6点でいきます。

知(とも)：「じゃあ、以前と同じように僕は18着も予想します。僕、寂しいときはいつも『森のくまさん』を歌うんですよ。ということで僕の18着推奨馬は『熊』沢重文騎乗 12 テイエムプリキュアで行きます。おや、奇しくもKogaさんの『1着』本命馬と重なりましたね。」

わざとだろうが。くそ、その予想だけは当たってたまるか…！

仄果(ほのか)：「あ、そうだ。Kogaさんがアルーリングボイスとコスモミールの2頭を『消す』と明言したのだから、この2頭は買わないとね。馬連 7-14 追加します。」

ふええ、そんなに信用ないですか？

凪砂(なぎさ)：「何を今更。」

雷鳴轟く阪神競馬場。良馬場とは名ばかりの、雨を吸った芝。それは正に「ぶっちゃけ、ありえない」波乱の前兆でした。

スタートは一直線。先に飛び出したキーレターをかわして先頭に立ったのはアサヒライジング。それに続くシェルズレイ、サチノストーリー。中団からコイウタ、エイシンアモーレ、テイエムプリキュア。人気になっていたフサイチパンドラ、アルーリングボイスは後方の位置取り。

番手の馬を引き離し、直線逃げ込みを図るアサヒライジング。しかし、ゴールまでもう少しのところで外からエイシンアモーレ、シークレットコードの強襲。シークレットコードが先頭に立つものの、さらに外からテイエムプリキュア、フサイチパンドラ。最後はテイエムプリキュアが馬群から抜け出し、3連勝・無敗の2歳女王の座に輝きました。2着はシークレットコード、3着はフサイチパンドラ。この2頭はどちらも1戦1勝。そして1番人気アルーリングボイスは14着に惨敗。この結果は、あるいは早過ぎる世代交代なのかもしれません。

テイエムプリキュアはセリ値250万で落札された安馬。フサイチパンドラ初め、良血馬の揃ったレースを、途中一度は馬群に沈みながらも、最後は勝負根性でもぎ取りました。気性面もまだまだ成長途上。来年以降、どんなレースを見せてくれるか楽しみです。

予想は、自分自身もビックリの会心の的中。「2戦連続でGIレース的中無し」「3番人気以下の馬に◎印を打った場合の1着無し」「同一GIレース2年連続当たり勝ち無し」等、4年以上も続いてきたジンクスがことごとく崩壊。そして、この「競馬ＧＩ予想」初の「ＧＩレース」での馬連万馬券的中となりました！しかし、予想の途中ではブラックチーター、コスモミール、セントルイスガールも視野に。これらを切って、なおかつ今回選んだ5頭に決めるのは、ホントのところ、精一杯でした…。来年も的中させます！

凪砂(なぎさ)：「昨年に続いてまた、ありえない…しかも今度は192倍。でも、今回は引き分けね。私も取ってるのよ、シークレットコードの複勝、そしてテイエムプリキュアの単勝。」

いや、引き分けじゃない！凪砂さんのシークレットコードはともかく、テイエムプリキュアを狙ったのはこっちだけだ！俺の完全勝利だ！

仄果(ほのか)：「私達が『何のパロディ』のキャラか考えれば、予想の裏で買ってることくらい分かると思います。あ、今の話は聞かなかったことにしてください。」

凪砂(なぎさ)：「それはそうと、知！アンタ全然役に立たないわね！リバースゴッドパワー増長どころか、Kogaをただの『ゴッド』にしてどうすんのよ！コブラツイストを食らえ！」

知(とも)：「あ、姉貴ぃ！痛い！痛い！ギブ！ギブ！こんなはずでは…。」

仄果(ほのか)：「さて、Kogaさん。昨年のこのレースのとき阪神競馬場では虹が出ていましたが、今年は仁川の上空にカミナリが鳴っていたそうですね。今『赤い箱』になってるから動けないとかそういうことは置いといて。」

ええ、レース中にも鳴ってましたからね。

仄果(ほのか)：「じゃ、予想を当てた褒美に、カミナリが好きなKogaさんに私達がもう一度カミナリを見せてあげようじゃありませんか。」

え？この展開は…まさか！？

凪砂(なぎさ)：「ブラック・サンダー！」

仄果(ほのか)：「ホワイト・サンダー！」

仄果(ほのか)：「『プリースト・キュレート』の美しき魂が！」

凪砂(なぎさ)：「邪悪なKogaを打ち砕く！」

凪砂・仄果：「マーブル・スクリュー・マックス！」

よけられねぇ！ザケンナァアアアアアアアァア…

凪砂(なぎさ)：「あ、粉々になった箱から何か巨大生物が出てきた…！まさか、あれはKoga？」

仄果(ほのか)：「『パンドラの箱』を開けたら中から絶望が出てきたってやつですね。これはやばそうです。逃げましょう！」