2006年東京ＧＩ5連戦の最後を飾るのは伝統のマイルＧＩ・安田記念。18頭中11頭が昨年も出走しているため、昨年のリベンジマッチに近いレース。傾向も多少似ているところがあり、抜けた馬こそいないものの、超豪華メンバー。メイショウボーラー、アサクサデンエン、オレハマッテルゼ、ダイワメジャー、ハットトリック、テレグノシス、ダンスインザムードと日本のＧＩホースだけでも7頭。そして香港からの刺客も昨年に引き続き3頭。2年連続出走のブリッシュラックを始めとして、曲者が揃っています。今年の春ＧＩ中、最難とも言えるレース、がんばって予想します。

知(とも)：「05年阪神JF以来、半年振りの登場サー！安田記念は3年ぶり、知(とも)です。今期は調子良さそうじゃん。」

まあね、同一シーズン当たり勝ち3回は久々だからね。せいぜいバットで吹っ飛ばされるくらいだし、体調もいいよ。

知(とも)：「じゃ、ここで酷い罰ゲームの味を思い出させてやろうじゃん。先週のダービーはと…

○ ジャリスコライト 14着(8番人気)
▲ フサイチジャンク 11着(2番人気)
△ サクラメガワンダー 10着(6番人気)

う、うわあ！ひどい！よし、罰ゲームだ罰ゲーム！いでよ、オオクワガタ！」

え？これ、何？

知(とも)：「さあ、Kogaをコテンパンにするんだ！」

オオクワガタのローリングスマッシュでKogaをやっつけるぞ！

ほぐほぐほげげげげぎゃーっ！

知(とも)：「これが、ぼくがてにいれた『ちから』だ。これはほんのこてしらべ。ほかにも『わざカード』はたくさんもってるぜ。これはどうかな？」

オオクワガタのランニングカッターでKogaをやっつけるぞ！

いでででででででーっ！

知(とも)：「そしてこれでおまえもおしまいだ！」

オオクワガタのトルネードスローでKogaをやっつけるぞ！

ひゃー！

舞衣(まい)：「で、Kogaさんが空高く飛んで、見えなくなっちゃった。」

知(とも)：「だいじょうぶ！すいちょくほうこうにぶっとばしたから、すぐにそらからおちてくるよ！」

舞衣(まい)：「ふーん。そうだ、知君にいいものをあげるわ。ほら、秘蔵の『ムシカード』。」

知(とも)：「わあ、これでKogaにとどめをさせるよ！」

待てー！待て待てー！って、垂直脳天急降下しながら安田記念予想ダーッ！

国内だけでも7頭のＧＩホースが揃い踏み。今年もまた1番人気が分かりません。中距離短距離芝ダート中央地方国内海外…前走の傾向も全く無し。「別路線からマイルに転戦した組」「海外血統」には注意。全体的には内枠より外枠の方が強い傾向にありますが、今年の東京ＧＩ5連戦、ここまで馬場の内が伸びる傾向が続いてきたのも気になります。

◎：カンパニー。安田記念で強いのは1,600mの距離より多少長めの距離で勝ってるような馬のことが多いです。前走で大阪杯を勝利。今が充実のとき。1〜4番人気に来そうな他の有力馬が1枠8枠に寄っていることより、この馬が唯一恵まれた気がします。○：ダイワメジャー。最内枠は嫌ですが、今の内がのびる府中では無視できない存在です。1枠、2枠は有力馬の固まっている枠ですが、近走の充実振りは当馬とダンスインザムードが一歩リード。後者をマイラーズCで完封しているこの馬を2番手にします。▲：アサクサデンエン。海外2戦で醜態を晒しましたが、元々海外向きで無いと考えればここでは怖い気がします。仮にも昨年の覇者。そして府中では殆ど大崩れ無し。調教も良く、力を出し切れば連覇がありそうです。△：メイショウボーラー。かしわ記念で追い込んでの4着なら、調子は上向いていると言えるのでは無いでしょうか。今回、何となく「控える」気がします。今までとは違う競馬を見せ、ＧＩホースの意地を見せるかもしれません。×：ザデューク。今年の香港馬はこれをプッシュ。デインヒル血統は過去に大穴を演出しており、怖いかもしれません。

最初、インセンティブガイに印を打っていましたが、他に気になる馬が多く、泣く泣くの6番手評価です。多かれ少なかれ、オレハマッテルゼが来るレベルの順当なレースにはなりそうに無い気がします。オレハマッテルゼ、僕は待っていません。自信の「切り」です。馬連予想は次の6点でいきます。

知(とも)：「僕はKogaさんの消し馬17 オレハマッテルゼからKogaさんの選んだ馬以外へ。馬連 17-2,3,4,6,7,8,9,12,13,14,16,18(12点)で。毎年恒例18着予想はメイショウボーラー。」

舞衣(まい)：「『マイルの女王』の名にかけて、今回はがんばります！私は2 ダンスインザムード、12 バランスオブゲームを軸に。馬単2→3,4,6,7,8,9,10,12,13,14,16,17　12,→2,3,4,6,7,8,9,10,13,14,16,17(計24点)。18着はKogaさんの本命カンパニーかな。」

ああっ、やっぱり信用されてないー！で、じゃあ自分も18着はローエングリンで！自分はというとまだおなか急降下中ー！グングン地上が迫って来るー！安田記念は6月4日、東京競馬場でー！

戦いは向こう正面から始まっていました。逃げるメイショウボーラー、2番手につけたローエングリンの後ろで、香港勢3番手ザデュークの斜行によって、不利を受ける馬が続々。インセンティブガイ、オレハマッテルゼ、そしてカンパニーに至ってはバランスを崩す始末…そのザデュークの横を悠々とすり抜けて上がっていくのはブリッシュラック。

最後の直線、オレハマッテルゼ、ダイワメジャーらが抜け出そうとするところを余力十分のブリッシュラックが並ぶ間もなく突き抜け、最後は2馬身差をつけての完勝劇。昨年の覇者アサクサデンエンが外のジョイフルウィナーをわずかに交わし2着。3着ジョイフルウィナーは香港勢2番手。上位3頭中2頭が香港勢、ダイワメジャー、ダンスインザムード、オレハマッテルゼ、カンパニーら日本勢は、ホームで香港勢に完全に屈する結果となりました。

…香港勢3番手ザデュークの役割は完全な「おとり役」でした。日本側の有力馬に不利を与え、香港馬を有利にするための刺客(とはいえブリッシュラックはアシストが無くとも完勝だったと思います)。そんな馬に×印を打った自分。そして肝心の本命馬カンパニーはそのザデュークの被害馬の1頭。さすがはリバースゴッドのレース予想。昨年の結果から、アサクサデンエンが万全でない以上、ブリッシュラックは完全に抜けていたはず。そんな馬を余裕の無印にしてしまう始末。1シーズン勝利数新記録の4勝目は宝塚に持ち越されました…。

しかーし、18着予想は今年もローエングリンで的中だもんねー！

知(とも)：「そういや3年前の18着予想もローエングリンだったね。3年たって現実になるとはね…って、もうすぐ地上だよ！」

え？う、うわぁあ…

知(とも)：「仕方ないなぁ、じゃあさっき舞衣さんから買ったこのカードで助けてあげよう。それー。」

ああああ―――バリボリ！グシャボリ！

知(とも)：「うわぁ、Kogaを一飲みだぁ、さすがは虫の王様・『ムシキング・ザ・ダイヤ』だなぁ。」

舞衣(まい)：「何しろ私があんたの姉貴から300万で買ったカードだからね。これだけじゃないわよ。見て御覧なさい。」

知(とも)：「げげっ、『ムシキング・ザ・ダイヤ』の腹にKogaの顔が！」

舞衣(まい)：「『ムシキング・ザ・ダイヤ』は他の者を吸収する力を持っているの。Kogaは『ムシキング・ザ・ダイヤ』に吸収された状態で宝塚記念よ。」

知(とも)：「こりゃあおもしろいや！

◎ カンパニー 11着
△ メイショウボーラー 14着
× ザデューク 15着

なんて下手な予想する奴にはお似合いの姿だな！」

よ…良くねぇよ！う、うわぁ…意思に反して木の幹の汁を吸いたくなったー身も心も虫になっちまったーさらばー！バタバタバタ…

知(とも)：「あーあー、飛んでっちゃった。あ、姉貴から電話だ。え？安田記念取った？」

舞衣：「そうか…今回『2枠』と『藤田伸二』で決まってるもんなぁ・前者は枠連総流しで、後者は複勝で取ったのかな。」

知(とも)：「また変なカードをオークションで落として借金しそうな予感。」